磯部太志さん (愛媛大博士課程) らが1cm級の大型ヒメダイヤ合成に成功
地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)で研究をすすめている博士課程1年の磯部太志さんと、新名亨ラボマネージャー、入舩センター長らのグループは、このほどナノ多結晶ダイヤモンド(NPD=ヒメダイヤ)の1cm級の大型化に成功しました。ヒメダイヤは、2003年にNature誌に発表した当時は直径1mm・厚さ0.4mm程度の大きさでしたが、その後合成方法に改良を行い、特に2009年3月に世界最大のマルチアンビル超高圧合成装置(BOTCHAN-6000)が導入されてからは、更なる大型化が図られていました。磯部さんは既に昨年8mm程度の大型化に成功していましたが、様々な改良を重ねた結果、このほど直径・長さともに1cm程度のヒメダイヤ合成に成功しました。現在もさらなる大型化・安定大量合成に取り組んでいるとともに、GRCおよび関連研究機関で大型ヒメダイヤを用いた新たな超高圧発生装置の開発が進められています。この成果は、11月24日付の愛媛新聞紙上および愛媛新聞社ONLINEで紹介されました。なお、磯部さんの本研究成果は、本年10月に仙台で開催された日本高圧力学会の年会において、ポスター賞に選出されています。
また、ヒメダイヤの実物を愛媛大学ミュージアムにて展示していますので是非ご覧ください。
磯部太志さんと,ヒメダイヤ合成に使用する 大型高圧合成装置「BOTCHAN-6000」 |
右端が今回合成に成功した1cm級ヒメダイヤ |