評価委員 C
   

1. 目的・目標

2. 組織
○組織運営は全般的に適切に行われ、組織としての機能を十分発揮できていると思われる。
○人的資源に大きな制約のある現状で、17年度に学内措置により助教授ポスト1が配置されたことは、全学的支援として高く評価される。しかし、機器、設備の状況から見て、これらを維持・管理する技術支援職員の不足は明らかであり、今後解決すべき大きな課題である。

3. 研究活動
○ハイランクの国際誌に多数の論文が発表され、しかもその数が年々増加しつつある現状は、GRCの高いactivityと目的の達成度の高さを象徴的に表している。各種のセミナー・研究会の開催も活発であり、科研費を中心とした外部資金の受け入れも高い水準にある。
○GRCは学際的研究の展開も目標に掲げているが(3つの「i」の3番目、 interdisciplinary)、GRCの基盤となる基礎研究を中心にして、学際的研究は付随的なものと考えていいのではないか。

4. 教育活動
○評価会における3年次生を含めた学生のポスター発表を見る限り、学生教育も高い成果をあげていると思われる。

5. 社会貢献と連携
○情報発信面では、HPやマスコミによるもの、センター長による著書の執筆など、高い水準の活動が行われている。行政機関の委員会活動などについてのactivityは高いとはいえないが、特にこの分野では委員会活動による社会貢献などを目標とする必要はないと思われる。

6. 施設・設備
○機器・設備の充足状況も高い水準にある。機器運用に関する内規を制定していることも適切であると評価できる。

7. 管理運営および点検改善
○活動報告書の発行は、編集の過程で構成員に自らの活動を省みさせる効果があり、自己点検、改善に極めて意義があると思われる。現状では隔年で発行されているが、内部資料としてでも毎年の編集を望みたい。

8. その他および提言(自由にご記入ください)
○GRCは、愛媛大学の3つの研究センターの中では最も基礎研究の性格の強いセンターである。応用研究や地域研究で特色を持ったセンターが多い地方大学の研究センターの中では特異な存在ともいえるだろう。外部資金を獲得しにくい分野で、 しかも全学的支援も十分には見込めない地方大学にありながら、科研費を中心とした資金を比較的潤沢に獲得し、優れた質の研究を展開していることは極めて高く評価される。今後もこの勢いを継続し、愛媛大学の学術の質の高さを世に示す看板として発展していって欲しい。
○一般に外部評価の項目は、組織構成や運営、各種の活動状況など多岐にわたるため、すべての項目で及第点を得ることは容易ではなく、GRCにおいてもいくつかの弱点は認められる。しかし、GRCのような組織は、本来の目的からもスケールの面からも、トータルバランスのとれた組織より強い個性を発揮する組織を目指すべきであろう。GRCは、その本来の目的である研究面において 通常の水準を超える極めて高いレベルの活動を展開しており、他の弱点を十分に補っている。したがって、弱点を克服することに多くのエネルギーを費やすよりも、研究の水準を一層高めることを今後の活動の目標とすべきと考える。





      
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