第4回GRC地球深部科学国際レクチャー&9th GRC International Frontier Seminar
  〜Ho-Kwang Mao 博士 (カーネギー地球物理学研究所上級研究員)を迎えて〜

 国際レクチャーの第4弾として、ダイヤモンドアンビルセルの開発とその広範囲な 研究分野への応用で世界をリードしているカーネギー研究所のHo-kwang (Dave) Mao 博士に11/27, 28の2日間、講義とセミナーをしていただきました。Mao博士は35年間もカーネギーのGeophysical Laboratoryにおいて先端的研究に従事しており、長時間の講義をおこなうのは今回が初めてということで、非常に貴重な機会でした。6つの講義と1つのセミナーをおこなっていただきましたが、いずれも同博士が係わっている超高圧技術や放射光技術を用いた生物学から宇宙物理学に至る研究最前線の極めて多岐にわたる内容で、非常にエキサイティングなものでした。  
 講義にはGRCや学内はもとより東大、広島大、岡山大、SPring-8などの教官・研究 者や学生約60名の参加があり、熱心に講義に聞き入るとともに活発な討論をおこない ました。また、同博士の奥さんのAgnesさんも講義に同席し、更に講義の中では現在 シカゴ大大学院生の末娘のWendyさんの研究も紹介されるなど、Mao一家の絆の強さとそのパワーには圧倒されました。  
 第一日目の夜には40名近い参加による懇親会があり、Mao夫妻とともに食べ放題の しゃぶしゃぶを堪能しました。 Mao夫妻は道後温泉近くの天皇家御用達旅館の「ふなや」に滞在しましたが、松山に来るまでのSPring-8でのハードスケジュールを癒すいい機会になったようです。しかし、講義が終わるとすぐにまたSPring-8での実験に戻り、とても3人の孫を持つ年齢とは思えない研究への情熱には脱帽せざるを得ませんでした。若手研究者や学生にも、その研究スタンスに大きなインパクトを受けたのではないかと思います。なお、今年度の国際レクチャーはこれで終了ですが、来年度も 更に分野を広げ、世界第一級の研究者によるレクチャーを企画したいと思います。

・写真
ss
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