世界で最も権威のある宝石鑑定機関であるとともに,宝石学の研究所であるアメリカ宝石学研究所(Gemological
Institute of America, GIA )により,地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)で合成され,ブリリアンカットされたヒメダイヤの鑑定結果の一部が紹介されました。(http://www.gia.edu/research-resources/news-from-research/index.html)
鑑定は専門の研究者数名のチームにより,様々な手法により科学的におこなわれました。多数のダイヤモンド微粒子が集まってできた「多結晶」体であるヒメダイヤは,肉眼では宝石の単結晶と区別がつかず,専門家の間でも驚きの声があがったそうです。今回鑑定されたヒメダイヤは約0.9カラット,カラーはFancy
Deep Brownish Yellow(深みのある茶系イエローダイヤモンド),クラリティー(透明度・明輝度)はVS2(10倍にルーペで拡大して,ややインクルージョン(包有物)がある)という結果が示されました。
なおGIAでは,同研究所が発行している世界で最も権威のある宝石学会誌(Gems
& Gemology)の最新号(http://www.gia.edu/research-resources/gems-gemology/index.html)でも、「真球のヒメダイヤ」を紹介しています。今後同誌においてヒメダイヤの宝石としての観点からのより詳しい報告を予定しています。
この鑑定は、ダイヤモンドアンビル超高圧装置の開発者として著名なコーネル大学のW.バセット教授と,GRCの入舩センター長との,ヒメダイヤを用いた共同研究の中で実現したものです。
写真左)ヒメダイヤをチェックするGIA,コーネル大,ノースウェスタン大の研究者
写真右)GIAで鑑定されたヒメダイヤ.(Photograph by Robert Weldon/ Gemological Institute of America (GIA) )
アメリカ宝石学研究所(GIA)がヒメダイヤを紹介