GRCは、このほどバイロイト大学に設置されているバイエルン地球科学研究所(BGI)と学術協定を締結しました。この協定を背景に、また4月から開始されている日本学術振興会の支援による両者間の日独共同研究の推進を通じ、高圧地球科学分野を中心とした研究者および学生の交流促進を目指しています。締結には入舩センター長がBGIに出向き、4月7日にHans Keppler所長との間で署名を交換しました。今回の締結は、昨年度部局間協定を締結したストーニーブルック大学(ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校)鉱物物性研究施設、シカゴ大学高圧地球科学コンソーシアム、エコールノルマル高等教育研究機構地質学部門、台湾成功大学地球科学研究所に続き5番目となるもので、これらの研究機関とともに世界的な地球深部物質学の教育研究ネットワーク形成をめざしています。またこれらに加えて、オーストラリア国立大学地球科学研究所とも協定締結が合意されており、近く正式に文書を取り交わす予定です。

   

   
 (記事の日本語訳)
             地球科学者が協定を結ぶ
    -バイエルン地球科学研究所と日本の研究センターの共同研究-

 高圧力の研究による地球深部の構造やダイナミクスの解明を目指し、バイエルン地球科学研究所と愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター(日本、松山市)が新しい学術協力協定にサインした。
 この協定に基づき、大学間の承認のもと両者の間で学生や研究者の交流や、研究資料や刊行物の交換が促進される予定である。また共同研究も開始される。地球深部ダイナミクス研究センターは日本に新しくできた研究拠点であり、入舩徹男教授によるリーダーシップのもと運営されている。入舩教授は世界的に著名な高圧研究分野の指導的研究者である。同教授は新しい手法によるダイヤモンドの焼結体合成法を開発し、近く工業的な応用も見込まれている。
 入舩教授はバイエルン地球科学研究所と緊密な連携のもと、研究をすすめている。同教授はアレキサンダー・フォン・フンボルト財団の研究賞を受賞し、バイロイトに滞在して研究することが可能になった。同教授はバイロイト滞在中に、バイエルン地球科学研究所において、地球の下部マントルに相当する超高圧高温条件における鉱物の結晶化学および結晶物理学的研究をすすめる予定である。

(写真)新しい学術協定所にサイン直後のバイエルン地球科学研究所長のHans Keppler教授(左)と松山市の愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターセンター長の入舩徹男教授(右)
   



バイロイト大学などと学術協定締結
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