15th GRC International Frontier Seminar 開催報告
2006年4月27日にカリフォルニア工科大学の金森博雄教授を招いてGRC国際セミナー
をおこないました。参加者はおよそ50名で、沈み込むスラブ内部の地震波速度構造につ
いて、最新の成果発表とともに活発な討論が行われました。
"Lessons from the 2004 Sumatra-Andaman Earthquake"
"High-density Waveform data and their implications for the Slab Structure beneath
Japan"
講師:金森博雄(カリフォルニア工科大教授)
日時:2006年4月27日(木) 10:30-12:00
場所:理学部講義棟1F101室
第2回GRCワークショップ「高圧鉱物物性研究の新展開」開催
場所:理学部構内総合研究棟6階会議室
日時:2006年7月31日(月)13:30-18:20
Part 1. High-pressure techniques combined with synchrotron
radiation
Part 2. Measurements of elastic wave velocities at high pressure
2006年8月1日(火)9:00-12:00
Part 3. Behaviours of Earth materials at high pressure
*Invited speakers
Hans Mueller (HASYLAB, Germany)
Norimasa Nishiyama (Univ. Chicago, USA)
Tetsuo Irifune (GRC, Japan)
Baosheng Li (Univ. Stony Brook, USA)
Rick Secco (Univ. Western Ontario, Canada)
Tomoaki Kubo (Kyushu Univ., Japan)
Taku Tsuchiya (GRC, Japan)
6-8-2加圧方式により90GPa, 1300K達成
GRCの國本君(博士課程1年)とGRCの入舩らは、6-8-2加圧方式の第3段アンビルに
超高硬度ナノダイヤモンド(HIME-DIA)を用いた実験を初めておこないました。この結果、
従来の単結晶やバインダーを含む多結晶体のアンビルでは、400-600℃程度で急激に変
形がすすみ圧力が降下するのに対し、HIME-DIAを用いた実験では1000℃程度までの温
度まで80-90GPa程度の圧力発生が確認されました。この結果は、HIME-DIAがかなりの
高温まで硬度を保っていることを示唆しており、今後本格的な高温高圧発生に利用できる
かの可能性を示すものとして注目されます。
HIME-DIAによるDAC用アンビル
超高圧グループの大西君(修士課程1年)と、GRC研究推進研究員の実平君らにより合
成されたHIME-DIAを用い、シンテック(株)によりDAC用アンビルの試作がおこなわれまし
た。通常の単結晶に比べて硬いため加工にかなり長い時間がかかりますが、"ブリリアン
カット"も可能で、やや黄色みかかってはいますが"ダイヤモンドの輝き"をもつアンビルが
得られました。今後DAC用のアンビルとしての有用性の検討をすすめる予定です。
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