あけまして おめでとうございます
 
 昨年は地球科学関連の国際会議が多い年で、私自身も1月の国際ワークショップにはじまり、12月のアメリカ地球物理学連合総会まで5つの国際会議に参加しました。一方で国内会議としても日本高圧力学会主催の第43回高圧討論会が11月末に松山でおこなわれ、GRCの高圧関係者を中心に実行委員会を組織しこれを計画・実行しました。  
 高圧力学会は高圧力を手段とした物理学、化学、地球科学、材料科学等の学際的な学会です。学際性を主要目標の一つとして掲げている当センターとしても重要なイベントと位置づけ、約1年前から7回にわたる実行委員会を開き周到な準備をすすめてまいりました。おかげさまで県民文化会館でおこなわれた3日間の会議は、過去最高の参加者と発表者を迎え成功裏に終えることができました。実行委員はじめ関係者の皆様、またご後援いただいた愛媛大学当局には心よりお礼申し上げます。
 これらの国内外の学会や会議には多くのGRC関係者が出席、特別講演やコンビーナー等をおこなっており、愛媛大学地球深部研・GRCの名前は少しずつ国内外に浸透しつつあります。またGRC主催の"ジオダイナミクスセミナー"も開始後一年半あまりを経て、既に延べ60名以上の方にご講演いただいております。このうち約1/4が海外からの訪問者の講演、約半分が学外からの訪問者の講演と、センターを訪れる国内外の研究者の数も増加しております。昨年後半にはGRC学内共同研究員・学外客員研究員制度を発足させ、計20名ほどの方に研究員になっていただいております。既に一部は共同研究が開始されておりますが、今年前半には利用内規等も整備し、GRCの共同研究教育施設としての役割を強化したいと考えております。
 今年2月末には待望の基礎科学総合研究棟が理学部構内に完成し、3月にはGRCの実験室や教官の多くが新しい建物に移る予定になっています。あわせて平成13年度第2次補正予算で措置いただいた各種装置も設置される予定です。一方でこの間計4件の教官採用・昇任人事を終えることができ、設立以来2年間で名実ともにセンターとしての基盤作りが一段落することになります。今後はそれぞれの個人やグループとしての研究活動をより活発化させるとともに、当初の目標を達成できるように構成員が一丸となって努力したいと思います。今年もよろしくお願い申し上げます。


入舩 徹男