研究内容
当研究室では、高温高圧実験に基づき、ダイヤモンドや関連超硬度物質や地球内部にあると思われる鉱物を合成し、その物理化学的性質を調べる研究を主体として行っています。特に、そうして合成、減圧回収した試料の微細組織や化学組成などを電子顕微鏡を用いて詳しく調べることに力点をおいています。電子顕微鏡観察から得られたミクロ～ナノ領域の情報をマクロへ拡張し、合成試料の結晶形態や構造、方位分布や変形特性などの基礎データを得るだけでなく、相転移のメカニズムやカイネティクスなどについても鉱物学的・結晶学的視点から考察しています。
また、電顕観察技術を生かし、天然の岩石・鉱物試料や工学系材料などの微細組織観察も（主に共同研究の形で）広く行っています。対象は異なれど、無機物の結晶化プロセスに働く物理作用には共通点も多く、日々勉強させられます。鉱物学・結晶学（成長理論）の知識・経験を武器に（磨きながら）、世の中の様々な現象のなぜ？にメスを入れるのが、研究に対する私の醍醐味です。共感できる方とぜひ一緒に研究を進めてゆきたいと思います。
